問いが先にあって、データがそれに答える順番を守ること。
MeshLab 31を始めたのは2019年の春、前職の材料メーカーを辞めた直後のことだった。当時、私は自動車部品向けの金属メッシュの品質管理を7年間やっていて、毎日データを見ながら、なぜこの格子はこの荷重でこう変形するのかという問いに、社内では誰も正面から答えてくれないことに気づいていた。答えを探すために、東京・蔵前の古いビルの一室を借りた。机一つ、小型万能試験機一台、それだけで始めた。最初の半年は、試験体を作っては壊し、データを取っては捨てることの繰り返しだった。
転機は2021年の秋、建築家の友人から「軽くて変形しにくい天井パネルの芯材を探している」と相談を受けたことだった。それまで自分の興味だけで動いていた研究が、初めて誰かの具体的な問いと結びついた。3ヶ月かけてTPU格子とアルミハニカムの比較試験を行い、最終的にTPU格子の特定パラメータ設計が要件を満たすことを示した。その結果は2022年に小さな学会で発表し、今もこのサイトのノートに全文を置いている。あの相談がなければ、研究室はもっと内向きなままだったと思う。
中村 遼、2012年から2018年まで愛知県の自動車部品メーカーで金属メッシュの品質管理と材料試験を担当した。その後、東京・蔵前に移り、2019年にMeshLab 31を設立した。現在は格子構造の変形挙動と設計パラメータの関係を主なテーマとして研究を続けている。最近は、TPU格子の動的荷重応答に関するデータ収集に集中している。休日は多摩川沿いを歩くことが多く、歩きながら実験プロトコルを考えることが習慣になっている。
Colophon
This site is written and kept by 中村 遼, and has been going, quietly, since 2019. It is set in a single serif and meant to be read slowly, one page at a time; the work happens at 東京都台東区蔵前2丁目11-8 蔵前第三ビル 301号室. Notes and corrections are always welcome — info@meshlab31.com.